二枚舌の厚労省

2009年05月13日

dansyu.gif精神科病床は、医療法の上では、『精神疾患を有するものを入院させるためのもの』となっています。それはそれでよいのですが
厚労省は平成17年度『全国児童相談所長会議資料』にはっきりと、@「精神病院に精神保健福祉法に基づかない入院を禁止する規定などは存在しない」と記載しています。
その一方で、18年(だったと思います)の精神医療審査会全国協議会に参加した厚労省の役人が、A「精神病床に入院する以上は精神保健福祉法に基づいての入院であるべきだ」と述べています。
??? ・・・どうなっているのでしょう
@は、『児童福祉法に基づく一時保護』について出たお話です。一時保護を『適当な者』に委託することが出来るという規定があって、一時保護の対象である児童が、精神的なケアが必要である限り、精神病床に入院させるに当たって、精神保健福祉法に関係なく、児童相談所の権限によって児童福祉法に基づく一時保護委託が可能ということです。
Aは、認知症で状況を判断できない患者が精神病床に入院する場合には、精神保健福祉法による入院になるわけなので、必ず医療保護入院にするべきだという話です。
例によってご都合主義なのかもしれません
縦割り行政の問題が、他省庁との間だけでなく、ひとつの省庁(厚労省)の中でも起こっている、というお粗末な話です。
こんなお粗末な省庁に、日本の保健・医療・福祉の今後のあり方を任せていて良いのでしょうか。
また、こんなお粗末な省庁が我々の所轄官庁なわけです。よくやっていますよねえ、その下で私たちは・・・

松尾典夫




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北九州断酒友の会松尾病院支部45周年記念大会

2009年05月09日

北九州断酒友の会松尾病院支部45周年記念大会のブログ記事に添えたアイコン 『幸せに生きています、断酒して』というテーマで、明日5月10日、病院内のデイケアセンターで記念大会を行います。回復して『健康で、良い人生を生きられる』ために断酒しているのだと、断酒会に参加していて教えられました。アルコール依存症すべての方に断酒して幸せに生きて欲しいとの願いをこめて、テーマを決定しました。アルコール依存症にかかわらず、かかわった患者さんすべてに、幸せに生きて欲しいというのは、医療人としての私の基本的な願いでもあるのです。
 昭和39年12月13日、九州の地で初めての断酒会である北九州禁酒友の会が結成され、その松尾病院支部が発足しました。そのころ私は明治学園小学校4年生でした。昭和39年というと、日本がいわゆる『高度成長時代』と呼ばれた時期で、戦後復興から経済的な発展へと時代が変わり、東京オリンピックが10月10日から開催された年でした。学校から戸畑市民会館前まで聖火ランナーを見に行き、聖火を見て興奮した人達でギュウギュウ詰めの19時ころのバスで帰宅した思い出があります。オリンピック開会直前の10月1日に東海道新幹線が開通するなど、日本に活力がみなぎっていた時代でした。
 東京などへの一極集中がまだ始まったばかりで、北九州・小倉は子供も多く活気に満ち溢れ、魚町銀天街などにもかなりの賑わいがあったように記憶しています。小倉の地は、日本で初めてというものを多く生み出した土地でもあります。『アーケード街』も魚町銀天街が日本の発祥の地だと聞いたことがありますし、『焼きうどん』、『パンチパーマ』、そして聞くところによると、ある業態の風俗店も小倉が発祥の地だということです。
そういった活力のあった時代、しかも新しいものを生み出すエネルギーのある小倉の町だからこそ、九州で最初の断酒会が出来たのではないかと感じています。その当時の社会は、血縁・地縁中心の社会から仕事の縁を中心とした社会に変わっており、アルコールの消費量も増え始め、アルコールに関する自助組織が必要になっていた時期でありました。当地で始まった断酒会があっという間に九州に広がっていったのも、また時代の要請ではなかったかと考えています。

他の患者さんに迷惑をかけなければ来る者は拒まずという、『アルコール専門医』とはいえない、統合失調症の方を中心に拝見している病院精神科の医者である私にとって、正直に言えば荷が重く、ようやく鈍感な私も胃が痛くなり始めています。準備してくれたスタッフの方々、本当にありがとう。



また話が長くなりました。病院の実績ですが、3月は新患が計22名でそのうち19名の方に、全く初めて当院を受診していただきました。4月は新患が計33名、うち23名の方に、全く初めて当院を受診していただきました。入院は3月・4月とも21名、退院は3月が19名、4月が20名でした。

現実にはなかなか難しいのですが、退院していただく患者さんを増やしていかないと、もう少し世の中のお役に立つことが出来ません。入院が必要な方をお断りしたり、お待たせたりしたことを心からお詫び申し上げます。



松尾典夫



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