新型インフルエンザ(修正しました)

2009年12月16日

ブタ由来の新型インフルエンザが大流行しています。皆さんは体調にお変わりありませんか。
 新型インフルエンザ・新型インフルエンザと大騒ぎしています。重篤な後遺症を負った方や、亡くなった方、およびその後家族にはお気の毒なことです。でも、このたびの新型インフルエンザは、死亡率その他において毎年冬に流行するインフルエンザに罹ったのと、基本的に変わりありません。かかった人の死亡率が高いとか、重症化しやすいとか言うことは全くないのです。『これまで罹ったことがない人が多い』から流行しているだけです。
 問題は、鳥由来のインフルエンザが人に広まったときです。『これまで罹ったことがない人が多い』から流行するだけではすまないのです。生物学的にブタに比べて下等動物であるトリ由来のインフルエンザは、遺伝子も不安定で変わりやすく、毎年冬に流行るインフルエンザに比べてはるかに恐ろしく、重症者が相次ぐことになります。したがって、このたびのブタインフルエンザの流行は、トリインフルエンザ流行への対応のシミュレーションと捉えるべきなのです。
 そう考えるとわが国の対応にはがっかりです。マスコミが大騒ぎして、必要以上に不安を煽り、前厚労相が記者会見をする。重要なのは正確な情報で、『何人の方が亡くなったとか、感染者が何人出た』ということも重要な情報ですが、このたびのインフルエンザは『どんなインフルエンザであるという情報』を周知し、『冷静な対応』を求めることも大切だったと思います。地方の保健所の保健監(保健所長の呼び名が変わったようです)の中には、管内の各病院に流行時の病床を確保するように要請した人がいます。普通のインフルエンザと変わりないのに・・・。そこまでならその人がよくわっていないだけなのか、トリインフルエンザへの対応の練習だったのか不明ですが、まだ良いのです。『重篤化する頻度はあまり高くはない』という情報は流れず、そういった活動がマスコミに流れてくる・・・。『恐ろしい病気なんだ』と必要以上に人々の不安を煽る効果は十分あったと思います。
 新型インフルエンザのワクチンも、接種順位があって意味不明です。まず医療従事者に接種する・・・ということでしたが、じゃあ、病院の職員数だけのワクチンが届いたかというと、そうではありません。職員がすべて接種できないので、私自身はしませんでした。今でも接種できていない職員は大勢います。医療従事者の次に接種するのは、○々でいつから接種してよい、その次には×々・・・でいつから接種してよいと通達があって、大混乱です。中には、身内に優先的に接種してマスコミに載った医師もいるようです。何とかコネを使って早く接種したいという人も当然現れるでしょう。今後トリインフルエンザが流行した時には接種の順番付けなどと悠長なことはやめて、出来るだけ多くの人に早く接種することが流行を抑えるために重要です。
 重症化しやすい人や妊婦に早く接種することが必要なら、入院施設のある産科や小児科、がんセンターや夜間救急に対応している医療機関に対して、かかりつけの必要患者数だけリストを出させて、その人数分を他の医療機関に比べて、早めに配給すればよいことだと思います。在宅の重症患者はかかりつけ開業医以外に、救急病院に急変時に受診しており、カルテが救急病院にあるものなのです。
 全くドタバタで、恐ろしいトリインフルエンザが流行したらどうなるのか不安になります。さすがの私も、トリインフルエンザワクチンは必ず接種しようと思っています。

病院の11月の実績です。外来の新患は30名(うち再来新患は5名)でした。入院は17名、退院は25名でした。

松尾典夫




病院 北九州市小倉南区の精神科・内科:松尾病院のホームページ
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