久里浜日記

2014年07月03日

現在、神奈川県の久里浜医療センターに、医師が対象のアルコール医療の研修に来ています。4日間の研修です。ここ10年以上、3日間以上病院を空けることができなかった私にとって、勇気のいる決断でしたが、受講したことのある医師の急な退職で、私が受講することにしました。
同研修の受講者のは、アルコール専門病棟の担当医になった、あるいはそういった病棟のある病院に移動になったので勉強しようという先生方、受講した医師が退職するので、上司から行って来いと言われた先生もおられました。行政のお医者さんもこられていました。病院の管理者は私だけだったようです。
アルコール依存症の疾患概念が少し変わりつつあるようです。重複障害といった考え方に、なるほどと思いました。何か障害があって、その苦痛を取り除こうとしてアルコールを使用しているという考え方です。それですべての説明がつくとは思えませんが。統合失調症の人については、私も20年くらい前「(結果的にはうまくいかないのだけど)医療を受ける前、アルコールによる自己治療をしている患者がいる」といった話を聞いたことがあったのですが。
ブリーフインターベンションと言って、これまでの『当事者に依存症であると認めさせる』という前提なく、回復のための断酒治療をしようという介入の話もありました。依存症になる前の人に対する節酒にも用いられ、なかでも肥前療養所のハッピープログラムが評価されていました。
また公衆衛生上の問題として、アルコールの問題が、色々な病気の中で最も社会に『経済的な』損失をもたらしているということでした。『病気による死亡』については煙草の方が多いのですが、アルコール依存症の人の職業的なマイナス面が損失をもたらしているということです。
アルコール依存症治療と、医療観察法(入院)医療に特化した久里浜医療センターでは、アルコール医療が好きな医師があちこちから集まって、プログラムも進化しているようです。
とてもまねはできませんが、松尾病院もアルコール医療を続けるからには、患者さんの断酒率を上げ、社会に貢献できるようにならないといけないと思いました。帰ったらフィードバックして使えるものは使って、良いアルコール医療チームを作らないと・・・
松尾典夫




病院 北九州市小倉南区の精神科・内科:松尾病院のホームページ
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